ハミルトンの時計の修理やオーバーホールで気になることといえば、
「修理やオーバーホールの依頼先としては、どんな選択肢がある?」
「並行差別はある?」
「メーカー(正規代理店)に依頼した場合に料金はどの位かかる?」
「格安でやってくれる時計修理店はない?」
と、いったところではないでしょうか?
このページでは、そんなハミルトンのメンテナンスに関するアレコレについて、1つずつ丁寧に解説していきます。
目次
ハミルトンのオーバーホールの適切な時期や頻度は?
クォーツは別としても、手巻きや自動巻きのモデルでしたら、最低でも5年に1度のオーバーホールをおすすめします。
スウォッチグループでも、約5年ごとのオーバーホールを推奨しています。
では、なぜ5年くらいでオーバーホールをした方が良いのでしょうか?
それは、手巻きや自動巻きのモデルは、長期間使い続けることで潤滑油やパッキンが劣化し、部品が摩耗してしまうからです。
そのような状態を放置していると、やがて精度不良、防水性の低下、内部への汚れや湿気の侵入といった様々な不具合が生じるようになります。
また、元々ムーブメントの至るところには、各パーツがストレス無く稼働するように潤滑油が塗布されているのですが、この潤滑油は全く使用していない時計であっても経年によって気化し、やがて干上がってしまいます。
そのため、仮に使用頻度が低く、見た目も新品のような時計であっても、最低限油切れをケアするためのオーバーホールはした方が良いということになります。
むしろ、「オーバーホールをしないと、手巻きや自動巻きのモデルは長く愛用できない」と断言しても良いくらいです。
精度は日差何秒でオーバーホールが必要?
購入後または前回のオーバーホールから5年未満でも精度が悪くなってきたら、それはオーバーホールをするべきタイミングなのかもしれません。
その際に目安となるのが時計の日差です。
時計の日差は、クォーツと機械式では大きく異なります。
ハミルトンの時計の場合は、日差が以下の範囲内であれば正常といえるでしょう。
- クォーツ:日差-0.5秒~+0.7秒
- 機械式(ノンクロノメーター):日差-10秒~+15秒
- 機械式(クロノメーター認定):日差-4秒~+6秒
※アンティークやヴィンテージなど古い時計は例外です。
尚、時計の精度は使用環境や温度、身に付ける人の着用習慣や姿勢によっても変化するものです。
そのため、もし上記の範囲内にギリギリ収まらなかったとしても、それ程気にする必要はないでしょう。
逆に上記の範囲内から大きく外れている場合は、時計の内部に何らかのトラブルが起きている可能性が高く、オーバーホールは必須といえます。
但し、クォーツについては、単なる電池切れの可能性もあります。
ハミルトンの電池の寿命は、大体2年~5年くらいです。
電池切れの場合、秒針がある時計なら4秒刻みで動くようになるので、それが電池の寿命が尽きるサインになります。
電池の寿命が尽きたら液漏れを起こす前に、なるべく速やかに電池を交換しましょう。
放っておくと、液漏れによってムーブメントが再起不能に陥るという最悪の事態にもなりかねません。
ハミルトンに並行差別はある?
結論から言うと、ハミルトンには並行差別はありません。
おそらくこれは、ハミルトンの正規代理店である「スウォッチグループ」の意向によるものだと思われます。
余談ですが、スウォッチグループの傘下にはハミルトンの他に、ブレゲ、ブランパン、オメガ、ロンジンなどのブランドがありますが、それらも全て並行差別はありません。
よって、時計が本物でさえあれば、正規品・並行輸入品問わず、スウォッチグループの対応は全て平等。
サービスの内容や料金に差が付くことはありません。
スウォッチグループに修理やオーバーホールを依頼する方法
ハミルトンの修理やオーバーホールをする時に、近所の時計店に持ち込むという方法があります。
ただ、その場合はおそらくいくらかの手数料がかかると思います。
もし余分な手数料を支払わずに、しかも自宅にいながらオーバーホールを依頼したいなら、スウォッチグループが用意している「ピックアップサービス」を利用すると良いでしょう。
ピックアップサービスは、往復の送料も梱包資材も無料です。
ピックアップサービスの詳細については、こちらで確認できます。
また、全国5ヵ所にある正規カスタマーサービスを利用するという方法もあります。
※表の全体が表示されない場合は、横方向にスクロールしてください。
【札幌】札幌時計サービスセンター
住所 | 〒060-0061 札幌市中央区南一条西3丁目8 札石ビル5F |
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電話 | 011-241-3002 |
営業時間 | 9:30~18:00(平日のみ) |
【東京】東京カスタマーサービス
住所 | 〒104-8188 東京都中央区銀座7-9-18 ニコラス・G・ハイエックセンター5-7F |
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電話 | 03-6254-7350 |
営業時間 | 11:00~20:00(月~土) 11:00~19:00(日、祝祭日) ※定休日は不定休 |
【名古屋】中部時計サービスセンター
住所 | 〒460-0008 名古屋市中区栄5-4-5 モントルビル3F |
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電話 | 052-243-6591 |
営業時間 | 9:30~18:00(平日のみ) |
【大阪】大阪カスタマーサービス
住所 | 〒542-0081 大阪市中央区南船場3-11-18 郵政福祉心斎橋ビル1F |
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電話 | 06-7739-0992 |
営業時間 | 11:00~20:00 ※定休日は不定休 |
【福岡】スイス時計サービスセンター
住所 | 〒810-0001 福岡市中央区天神3-14-31 天神リンデンビル4F |
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電話 | 092-731-6611 |
営業時間 | 9:30~18:00(平日のみ) |
近隣にお住まいでしたら、正規カスタマーサービスに直接持ち込むことも可能です。
ハミルトンの正規オーバーホール料金は?カーキやジャズマスターのメンテナンス料金は?
オーバーホールで最も気になることといえば、やはり料金ではないでしょうか?
スウォッチグループによるハミルトンのオーバーホール料金については、こちらをご参照ください。
料金設定については、カーキやジャズマスターといった「モデル別」ではなく、「機構別」になっています。
オメガなどに比べて時計自体が安価なせいか、スウォッチグループによるハミルトンのオーバーホール料金は、ブランド時計としてはかなりリーズナブルな印象です。
にも関わらず、オーバーホール後2年間の保証が付くのは、かなりユーザー寄りの対応と言えるかもしれません。
スウォッチグループではハミルトンの研磨は不可?
スウォッチグループによるオーバーホールで注意したいことが1つあります。
それは、ハミルトンの時計はポリッシュ(研磨)サービスの対象外ということです。
スウォッチグループのサイトには、ポリッシュについて
※ブレゲ、ブランパン、グラスヒュッテ・オリジナル、ジャケドロー、オメガ、ロンジンのみの対応です。
出典:SWATCH GROUP AFTER SERVICE
と書かれています。
つまり、ハミルトンは対象外です。
そのため、ケースやブレスに傷があっても、ハミルトンの時計はスウォッチグループでは研磨によってキレイにしてもらうことができません。
もし傷をキレイにしたいのでしたら、街の時計修理店に相談してみましょう。
追記)
2021年頃より、スウォッチグループでもハミルトンの時計のポリッシュが可能になりました。
詳細については、スウォッチグループの公式サイトをご確認ください。
おすすめの時計修理店
前述の通り、スウォッチグループによるハミルトンのオーバーホールはとてもリーズナブルです。
ただ、もっとリーズナブルにということでしたら、「WATCH COMPANY」という時計修理店を検討してみてはいかがでしょうか。
WATCH COMPANYなら、ハミルトンの時計のポリッシュももちろん可能です(※ポリッシュはオプションサービスになっています)。
オプションサービスだから、ユーザーの希望でポリッシュを「する・しない」が選べるのは良いですね。
また、上記以外のWATCH COMPANYのメリットとしては、オーバーホールの納期がとても早いことです。
スウォッチグループが通常1~2ヶ月であるのに対し、WATCH COMPANYは約2週間ととても迅速。
逆にデメリットとしては、保証期間が短いことです。
スウォッチグループは2年であるのに対し、WATCH COMPANYは1年です。
以上のように、それぞれにメリットとデメリットがあることは、事前によく理解しておきたいところです。
もしオーバーホールとポリッシュを同時にしたい場合は、特にWATCH COMPANYは良い選択肢になるでしょう。
ただ、料金だけでいえば、WATCH COMPANYよりもさらに安い時計修理店は他にあるかもしれません。
ここでは料金の安さに加えて、修理実績や知名度、サービス内容などを総合的に判断した上で、WATCH COMPANYをおすすめの時計修理店としてご紹介しました。
【関連記事】
https://nowatch-nolife.com/watchcompany/