現行品にはないレトロな雰囲気と、独特の風合いが魅力のアンティークウォッチ。
数十年来のコレクターなど根強いファンが存在する一方で、最近になって初めてアンティーク時計を手に入れたという人も多いかもしれません。
そんなアンティーク時計ビギナーにとって「精度の許容範囲」というのは、誰しもが共通して気になる部分かと思います。
このページは、そんなビギナーの方が時計が遅れる(または進む)状態が気になり出した時に、読んでほしいと思って書いたものです。
少しでも参考にしていただけたら、とてもうれしく思います。
アンティーク時計は日差1分以内なら許容範囲
そもそもアンティーク時計とは、一般的には1970年代以前に製造された個体のことをいいます。
少なくとも50年は経過しているので、経年劣化や当時の技術からして、精度もそれなりと考えるのが普通です。
もちろん、現行品の精度には遠く及びません。
アンティーク時計でしたら「日差1分以内は許容範囲」というのが、この世界では半ば常識とされています。
しかし、もし日差が3分を超えるような場合は、何かしらの不具合が考えられます。
オーバーホールが必要な場合とは?
日差が3分を超える場合は、修理またはオーバーホールを検討した方が良いでしょう。
原因としては、時計をどこかに強くぶつけた、内部に水気や埃が侵入した、などの外的なダメージが考えられます。
外的なダメージで思い当たることがなければ、磁気帯びが原因かもしれません。
アンティークでは、一部の時計(パイロットウォッチ、鉄道時計、医療従事者向けに開発された時計など)を除いては、耐磁性能を備えていない物が殆どです。
磁気帯びは症状が軽ければ、時計修理店でその場で対応(磁気抜き)をしてもらえるかもしれません。
その場合、料金は1,000円程度で済むはずなので、悩む前に一度相談されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
アンティーク時計は、磁気、水気、衝撃に対して現行品よりも遥かにデリケートなため、取り扱いには十分注意が必要です。
また、精度に関しては、先にも書いた通り「日差1分以内」が許容範囲です。
それらをクリアしていれば、あとは細かいことは気にしないのが良いのではないでしょうか。
「アンティーク時計とはそういう物」
そう割り切って使用することも、とても大切だと思います。
また、おおらかな気持ちで付き合うことが、長く愉しむための1つの秘訣なのかもしれません。